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水曜日, 4月 16, 2008

ナイチンゲールの沈黙


 第4回『このミステリーが凄い!』対象を受賞し、映画/ドラマ化されたベストセラー『チーム・バチスタの栄光』の作者が書いた2作目の小説。タイトルからも分かるとおり、前作のチーム・バチスタ同様、病院を舞台としたミステリー小説となっている。

 前作と同じく、登場人物のキャラクタが立っており、それぞれの個性は面白い。しかし、ストーリー展開は前作のような驚きのあるものではないように感じる。読み進めて行く中で想像できた通りの結末になるあたりが、ミステリーを読んでいるつもりの私には不満が残る結果となった。

 ストーリーの鍵を握っている非現実的な部分などを踏まえると、作者はこの作品をミステリーとしてではなくSFとして書き下ろしたものなのかもしれない。しかし、SF小説として見るには舞台設定が前作と同様であるため、想像力を掻きたてられず面白みに掛けてしまう。

 結果としては不満の残る内容ではあるが、キャラクタ設定は非常に面白く次回以降の作品も読んでみたい。

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